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がんを正しく知る

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がんは時間とともに悪性化する!

 近藤誠さんは「がんになっても何もするな」とか「がん検診は百害あって一利なし」とか発言をされ、がん治療に問題提起された方として非常に有名です。  

 近藤先生のおっしゃられていることは正しいこととそうでないことがあります。

 正しいことは、例えば助かる可能性のない進行がん患者に無理な治療をやってはいけないということ。たとえば化学療法の副作用と闘うことががんとの闘いと勘違いして苦しむ患者が少なくなかったからです。近藤先生は放射線科医で、かなり進行がんの患者さんを診る機会が多かったと思います。そういう進行がんの患者さんはがんと無理に闘ってはいけない、むしろケアを大切にしなさいという意見はそのとおりと思います。

 ただ、誤解されていることも。がんは発生当初からだんだん大きくなっていきますが、その性質、つまり悪性度というものも時間とともに進んでいくのです。早く見つけたがんは小さいから手術で取りやすいからいいということではなく、十分に悪くなっていないから予後がいいと考えるのが正しい考え方です。近藤さんはがんの性質は一定不変のもので途中変わることはないといわれていますが、そういうことはありません。がんは時間とともに次第に悪性化していくのです。遅かれ早かれです。ですからがんになっても何もするなの考えは正しくありません。がんは検診で早く見つけて治療することはとても大事なことです。

 

 

公益財団法人札幌がんセミナー/北海道大学名誉教授 小林 博

出典 The Way Forward No.16, 2019年

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