下田先生は「昨年からニューヨークあるところと病理摘出標本並びにパラフィンブロックからマイクロCTによる三次元病理診断に挑戦しています」と紹介されていました。三次元病理診断とはどういうことなのでしょうか?
現在の研究はニューヨークメモリアル病院と行っており、簡単に言えば病変部の5mm幅のバラフィンブロックをマイクロCTで全体を撮影します。現在の診断はパラフィンブロックからの1枚の切片で二次元診断ですが、マイクロCTでは連続な画像が得られ、それから三次元画像が得られます。そうすることによって、今迄は1枚の平面的な画像しか見られなかったものが、病変の全体像を立体的に捉えることが出来、より多くの情報が得られるようになりました。
それを利用することにより、リアルタイムの診断が可能となります。そればかりでなく、臨床所見例えば内視鏡所見との対比により、治療方針の決定が内視鏡切除以前に出来る可能にも挑戦できそうです。
この他にも、研究面ではがんの発生初期の解析、がんの拡がり方などの解析への応用などに拡がると期待しています。